この門を開けるには、音符を読める必要がある。
僕は読めないのだ。そして彼も読めない。チーム全体にどんよりとした
空気が漂い始めた。僕ら以外の13人はそもそも人形だから
一人では歩くことすら出来ない。無表情の13人。何にも話さない。
ここまで担いできてあげたのに、礼すら言わない、音符も知らない。
なんと読むんだこの音符。僕らチームの旅はステージ10、音楽の町の
入り口で幕を下ろした。僕と彼の、人としての意識が薄れていった。

戻る